妊娠中のマイナートラブルは「つわり」だけ?

妊娠初期のマイナートラブルと聞くと、真っ先につわりを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

私自身も、妊娠が分かる前は「妊娠初期は、きっと吐き気や食欲不振が大変なんだろうな」と思っていました。

ところが、実際に妊娠してみると、私はつわりがほとんどありませんでした。

食べられないものが増えたわけでもなく、吐き気に悩まされることもない。「もしかすると、比較的ラクな妊娠初期を過ごせるタイプなのかもしれない」と思っていたのですが、その代わりに私を悩ませたのが、強いフラつきや顔色の悪さでした。

立っているとフラフラする。少し動くだけでも、身体に力が入らない。

夫からも「顔が真っ青だよ」と言われるほどで、鏡を見なくても、自分の血の気が引いていることが分かるような感覚がありました。

結果的に、私にとって妊娠初期に最もつらかったマイナートラブルは、つわりではなく、この貧血のような症状だったと思います。

この記事では、妊娠初期に貧血のような症状が起こる理由と、私が実際に取り入れた「グミサプリ」と「スペシャルひじきおにぎり」についてご紹介します。

なお、私は妊婦健診で貧血と診断されたわけではありません。症状が出たのが健診前で、健診を受ける頃には改善していたため、当時のヘモグロビンなどの数値も残っていません。

そのため、この記事では私が経験したフラつきや顔色の悪さを「貧血のような症状」「貧血症状」と表現しています。

同じような症状があっても、必ずしも原因が鉄不足とは限りません。私の体験談はひとつの参考として、つらい症状がある場合は、自己判断だけで済ませず医師や助産師へ相談してくださいね。

つわりよりもつらかった「貧血のような症状」

私に貧血のような症状が現れたのは、妊娠2~3か月頃だったと思います。

具体的な日付までは覚えていませんが、妊娠初期の私は、立っているだけでもフラフラするような状態でした。

ただ眠い、疲れやすいというよりも、明らかに身体に血が巡っていないような感覚です。夫から「顔が真っ青」と言われたことで、自分が感じていた以上に顔色も悪かったのだと気づきました。

妊娠初期は、赤ちゃんを育てるために身体が大きく変化していく時期です。

私の場合、妊娠期間の中でも妊娠2~3か月頃に体重が大きく増えていたため、「身体の中でも、急激な変化が起きているのかもしれない」と感じていました。

ただし、体重が増えたことと血液量の増加、そして私のフラつきに直接的な因果関係があったかどうかは分かりません。

今振り返ると、鉄の需要が増えたことだけではなく、妊娠による血圧や循環の変化など、いくつかの要因が重なっていた可能性もあると思います。

なぜ妊娠すると貧血症状が起こりやすいの?

妊娠すると、赤ちゃんや胎盤へ酸素と栄養を届け、出産時の出血にも備えるため、母体の血液量は徐々に増えていきます。

その増加量は、妊娠前と比べて約40〜50%。妊娠前の血液量を100%とすると、妊娠中は約140〜150%になる計算です。

「妊婦さんの体内では、血液量が妊娠前の約1.5倍になる」と聞くと、身体の中でどれほど大きな変化が起きているのか、少しイメージしやすくなるのではないでしょうか。

ただし、血液のすべての成分が同じ割合で増えるわけではありません。

血液の液体部分である「血漿」は大きく増える一方、酸素を運ぶ赤血球の増加はそれよりも緩やかです。そのため、血液が相対的に薄まってヘモグロビン濃度が下がり、妊娠中は貧血になりやすくなります。

さらに、母体の赤血球を作るだけでなく、胎児や胎盤にも鉄が必要です。つまり妊娠中は、「増えた血液を作ること」と「赤ちゃんや胎盤へ鉄を届けること」の両方に鉄が使われるため、妊娠していないときよりも鉄の需要が高まるのです。

一方で、妊娠中のめまいや立ちくらみが、すべて貧血によって起こるわけではありません。

妊娠中は血圧も低下しやすく、長時間立っていたり歩いたりした際に、めまいや立ちくらみ、場合によっては失神を起こすこともあります。

私自身も血液検査を受ける前に症状が落ち着いたため、当時のフラつきの原因が鉄不足だったのか、血圧の変化だったのか、それ以外の要因だったのかは分かっていません。

「フラフラするから、きっと鉄が足りない」と決めつけず、症状が強い場合や長引く場合は、妊婦健診などで相談することが大切です。

妊娠初期の貧血症状を乗り切るために、私がやったこと

フラつきや顔色の悪さが気になった私は、まず食生活から見直してみることにしました。

とはいえ、妊娠初期の身体で、毎日栄養バランスの整った食事を作るのは大変です。

ただでさえ身体が変化しているのに、「鉄分の多い献立を毎日考えなければ」と自分を追い込んでしまったら、それだけで疲れてしまいます。

そこで私が取り入れたのが、次の2つでした。

ひとつは、鉄と葉酸を含むグミサプリを毎日2粒食べること。

もうひとつは、具だくさんの「スペシャルひじきおにぎり」をまとめて作っておくことです。

どちらも特別に難しいことではありません。

むしろ私にとって大切だったのは、身体がつらい日でも無理なく続けられる形にしたことでした。

対策1|鉄と葉酸のグミサプリを毎朝2粒食べる

私が取り入れたのは、「UHA味覚糖 グミサプリ 鉄&葉酸 アサイーミックス味」です。

友人からもらったことをきっかけに、2月23日から、1日2粒を食べるようになりました。

錠剤を水で飲むというより、お菓子のグミを食べるような感覚で取り入れられるところが、私には合っていました。

ただし、味について超正直に言うと、まずくはないけれど、後味にはしっかり鉄を感じます(笑)。

アサイーミックス味なので食べている間は普通においしいのですが、最後に少し鉄らしい味が残ります。「完全にお菓子と同じ!」とは言えないものの、1日2粒であれば、私はそれほど負担なく続けられました。

私の場合は、グミサプリを食べ始めてから1週間もしないうちに、以前よりもフラつきがラクになったように感じました。

これはあくまで私個人の体感です。

血液検査で鉄不足が確認されていたわけではありませんし、妊娠による身体の変化が自然に落ち着くタイミングと重なった可能性もあります。

そのため、「このグミを食べれば、1週間で貧血が改善する」という意味ではありません。

グミサプリを「忘れずに続ける仕組み」を作った

サプリメントは、買っただけでは意味がありません。

大切なのは、必要な量を守りながら、忘れずに続けることです。

でも私は、毎日決まった時間にサプリメントだけを思い出して食べるという方法では、きっと忘れてしまうと思いました。

そこで、朝のルーティンの中にグミサプリを組み込むことにしました。

私の朝は、晴れていたら布団を干すことから始まります。

洗濯は基本的に火曜・木曜・土曜なので、平日の火曜と木曜は洗濯物も干します。その後、あめちゃんのごはんとお水、おトイレをチェック。食洗機に入っている乾いた人間用の食器を片づけて、仕事中に飲むドリンクを準備します。

グミサプリを置いたのは、この「食器を片づける場所」から「ドリンクを準備する場所」へ移動する途中です。

食器を片づける。ドリンクを準備する。その流れでグミを2粒食べて、仕事へ向かう。

新しい習慣として「毎朝グミサプリを食べよう」と頑張ったのではなく、すでに毎日行っていた動作の間に、グミを置いただけです。

これなら、その日の気分や記憶力に頼らなくても、目に入ったタイミングで食べられます。

私にとって続けやすかった理由は、グミだったからというだけではありません。今までの生活導線をほとんど変えずに、摂取する仕組みを作れたことも大きかったと思います。

朝の過ごし方や家事の順番は人それぞれですが、サプリメントを続けたい場合は、毎日必ず行う動作とセットにするのがおすすめです。

たとえば、朝食用のお皿の近く、コーヒーを淹れる場所、歯磨き後に必ず目に入る場所など、自分の生活の中にある「毎日必ず通る場所」を探してみると、無理なく続けやすくなるかもしれません。

なお、妊娠中にサプリメントを取り入れる場合は、商品の摂取目安を守ることが前提です。

ほかの妊婦向けサプリや医薬品も使っている場合、鉄や葉酸などの成分が重複する可能性もあります。自己判断で摂取量を増やさず、不安がある場合は医師、助産師、薬剤師などへ相談してください。

対策2|具だくさんの「スペシャルひじきおにぎり」を量産する

もうひとつ私が取り入れたのが、具だくさんのひじきおにぎりです。

私が勝手に「スペシャルひじきおにぎり」と呼んでいるこのおにぎりには、次の食材を入れていました。

  • ・ ひじき
  • ・ にんじん
  • ・ 枝豆
  • ・ 細かく刻んだ油揚げ
  • ・ 鶏ささみ

ひじきだけを混ぜるのではなく、野菜、豆類、油揚げ、鶏ささみまで入れた、かなり具だくさんのおにぎりです。

食事で鉄を意識しようと思ったとき、最初にひじきを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

私も「せっかくひじきおにぎりを作るなら、鉄だけでなく、ほかの栄養も一緒に摂れるものにしよう」と考えました。

そこで、にんじんと枝豆、刻んだ油揚げ、鶏ささみを加えました。

にんじんを入れると彩りがよくなり、食材の種類も増やせます。枝豆にはビタミンCも含まれています。鶏ささみを入れることで、たんぱく質も一緒に摂れるようにしました。

ひとつのおにぎりの中に、ご飯だけでなく、野菜、豆類、肉類をまとめて入れたことで、「今日はきちんと料理できなかった」という日でも、これをひとつ食べれば少し安心できました。

鉄はビタミンCやたんぱく質と組み合わせる

食品に含まれる鉄には、大きく分けて「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があります。

ヘム鉄は、肉や魚などの動物性食品に多く含まれ、比較的吸収されやすい鉄です。

一方、野菜、豆類、海藻などの植物性食品に含まれる鉄の多くは非ヘム鉄で、ヘム鉄よりも身体に吸収されにくい特徴があります。

この非ヘム鉄は、ビタミンCやたんぱく質を含む食品と一緒に食べることで、吸収されやすくなるとされています。

私が当時見聞きして覚えていたのも、「鉄はビタミンと一緒に摂ると吸収されやすい」という情報でした。

厳密には「ビタミンなら何でもよい」という意味ではなく、特に関係しているのがビタミンCです。

そのため、スペシャルひじきおにぎりに入れた食材の中では、枝豆がビタミンCを補い、鶏ささみがたんぱく質を加える役割を担っていたと考えられます。

にんじんはビタミンCが特別多い食材ではないので、「鉄の吸収率を高めるために入れた」とは言い切れません。それでも、緑色の枝豆とオレンジ色のにんじんが入ることで彩りがよくなり、食材の種類を増やせた点では、入れてよかったと思っています。

「ひじきだけをたくさん食べればいい」と考えるのではなく、さまざまな食材を組み合わせたことが、このおにぎりのよいところでした。

元気な日にまとめて作って、つらい日の自分を助ける

スペシャルひじきおにぎりは、その都度ひとつずつ作るのではなく、元気のある日にまとめて作りました。

体調が悪いときに、毎食栄養バランスを考えて料理をするのは大変です。

昨日は普通にキッチンに立てたのに、今日は立っているだけでつらい。妊娠初期は、その日の体調を朝になってみるまで読めないこともあります。

だからこそ、調子のよい日におにぎりを量産して、すぐに食べられる状態にしておくことが、当時の私には合っていました。

「毎日、鉄分を意識した立派な食事を作る」と考えると難しいですが、「元気な日におにぎりを多めに作っておく」なら、一度の作業で何食分かを準備できます。

料理を頑張れない日でも、ストックしておいたおにぎりを食べれば、白いご飯だけで終わりません。

未来の自分が少しラクになるように、元気な日の自分が準備しておく。

これも、グミサプリと同じく、私にとっては「続けやすい仕組み」のひとつでした。

ひじきは適切に水戻し・加熱して使う

乾燥ひじきを使う場合は、調理方法にも注意が必要です。

ひじきには無機ヒ素が比較的多く含まれていますが、無機ヒ素は水に溶け出す性質があります。

農林水産省によると、乾燥ひじきは水戻しによって無機ヒ素を約5割、水戻し後にさらにゆでる「ゆでこぼし」によって約9割減らせるとされています。

乾燥ひじきを使用するときは、十分な水で戻して戻し水を捨て、できれば水戻し後にゆでこぼしてから使うと安心です。

「貧血対策のために」と、ひじきばかりを大量に食べ続ける必要もありません。

ひじきを取り入れる場合も、適切に調理したうえで、肉、魚、豆類、野菜など、さまざまな食品と組み合わせて食べることが大切です。

私がラクになったのは、グミサプリだけのおかげとは限らない

グミサプリを食べ始め、スペシャルひじきおにぎりを取り入れてから、私のフラつきや顔色の悪さは徐々にラクになっていきました。

特にグミサプリは、食べ始めてから1週間もしないうちに変化を感じた記憶があります。

しかし、私は血液検査で鉄不足を確認していません。

そのため、グミサプリや食事によって鉄を補えたことが改善につながった可能性はあっても、それだけが理由だったと証明することはできません。

妊娠による血圧の変化が落ち着いたのかもしれませんし、体調が自然に変化する時期と重なったのかもしれません。

それでも、当時の私にとって、「身体のためにできることを実行している」という感覚は大きな安心につながりました。

体調が悪いと、何もできない自分に焦ってしまいがちです。

そんな中でも、グミを2粒食べる。ストックしておいたおにぎりを食べる。

その程度の小さな行動なら、体調が悪い日でも続けられました。

強いフラつきは「妊娠中だから仕方ない」と我慢しないで

妊娠中は身体が大きく変化するため、めまいや立ちくらみが起こること自体は珍しくありません。

しかし、「妊娠中によくあること」と「我慢してよいこと」は同じではありません。

フラつきが強い、症状が続く、息切れや動悸がある、立っていられない、意識を失いそうになるといった場合は、次の健診まで待たずに医療機関へ相談してください。

貧血かどうかは、症状だけではなく血液検査で確認する必要があります。

また、仕事中に症状が出る場合は、勤務時間の短縮、身体的負担の大きい作業の制限、通勤の緩和、休憩時間への配慮などを受けられる場合があります。

医師などから勤務上の指導を受けた場合は、「母性健康管理指導事項連絡カード」を利用して職場へ申し出る方法もあります。

妊娠中だからといって、青い顔のまま無理をして働き続ける必要はありません。

まとめ|完璧な食事より、続けられる仕組みを作ろう

妊娠初期、私にとって最もつらかったマイナートラブルは、つわりではなく、フラつきや顔色の悪さといった貧血のような症状でした。

夫から「顔が真っ青」と言われるほどつらかった私が取り入れたのは、鉄と葉酸を含むグミサプリを毎日2粒食べることと、具だくさんのスペシャルひじきおにぎりを量産することです。

ただ、私にとって本当に大切だったのは、特定の商品や食材だけではありません。

食器を片づけて、ドリンクを準備する途中にグミを置く。

元気な日に、おにぎりをまとめて作っておく。

そうやって、身体がつらい日でも続けられる仕組みを作ったことでした。

妊娠中は、昨日まで普通にできていたことが、今日はできなくなることもあります。

そんなときに、毎日完璧な食事を作ろうとする必要はありません。

サプリメントを取り入れるなら、毎日忘れずに食べられる場所へ置く。料理ができる日に、あとで自分を助けてくれるものをストックしておく。

自分の体調と生活に合わせて、無理なく続けられる方法を見つけることが、結果的にはいちばんの近道なのかもしれません。

 

私と同じように、妊娠初期のフラつきや顔色の悪さに悩んでいる人へ。

ひとりで我慢せず、まずは医師や助産師へ相談したうえで、今の自分にできる小さな対策から始めてみてくださいね。