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Toggle副業を始めたら、青色申告と白色申告のどちらを選べばいいの?
個人事業主として開業すると、早い段階でぶつかるのがこの問題です。
青色申告は控除が大きいけれど、帳簿づけが難しそう。
白色申告なら簡単そうだけれど、税金の面では損をするのかもしれない。
私も開業時に調べた結果、最初から青色申告を選びました。理由は、青色申告特別控除を受けられることに魅力を感じたからです。
開業届と青色申告承認申請書を一緒に提出し、会計freeeを使って自分で帳簿を作成。確定申告も税理士さんには依頼せず、e-Taxで行ってきました。
もちろん、最初から簡単にできたわけではありません。
利用日と決済日の違いに混乱したり、給与所得と事業所得の両方がある場合の申告方法を調べたり、レシートの山に頭を抱えたり。
それでも現在まで約6年間、同じ方法で青色申告を続けています。
今回は、青色申告と白色申告の基本的な違いと、会社員をしながら副業で青色申告を続けてきた私のリアルな体験をお話しします。
青色申告と白色申告の違いを簡単に整理
青色申告と白色申告の大きな違いは、帳簿づけの方法と、利用できる税制上の特典です。
青色申告とは?
青色申告は、一定のルールに沿って帳簿を作成し、正しく所得を申告することで、税制上の特典を受けられる制度です。
代表的なメリットが「青色申告特別控除」。
現在は、要件に応じて10万円・55万円・65万円の控除があります。
55万円の控除を受けるには、原則として複式簿記で記帳し、貸借対照表と損益計算書を添付して期限内に申告することが必要です。
さらにe-Taxによる電子申告、または一定の電子帳簿保存の要件を満たすと、最大65万円の控除を受けられます。
ほかにも、一定の要件を満たせば赤字を翌年以降へ繰り越せるなど、事業を継続する人にとって魅力的な制度があります。
ただし、青色申告を利用するには、事前に「所得税の青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。
原則として青色申告をしたい年の3月15日まで、その年の1月16日以降に開業した場合は、開業日から2か月以内が提出期限です。
白色申告とは?
白色申告は、青色申告の承認を受けていない人が行う申告方法です。
青色申告と比べて帳簿づけの方法は簡素ですが、青色申告特別控除などの特典は利用できません。
ただし、ここで注意したいのが、
「白色申告なら帳簿をつけなくてもいい」
というわけではないことです。
現在は白色申告でも、売上や経費などの記帳と、帳簿・領収書・請求書などの保存が必要です。
白色申告は青色申告よりも記帳方法を簡略化できますが、「何も管理しなくていい申告方法」ではありません。
私が開業時から青色申告を選んだ理由
私が開業した当時、青色申告を選んだ一番の理由は、やはり控除額でした。
どうせ確定申告をするなら、税制上のメリットを利用できる方法を選びたい。
今後も事業を続ける可能性があるなら、最初から青色申告に慣れておいたほうがいいのではないか。
そう考えて、開業届と青色申告承認申請書を一緒に提出しました。
複数の書類を別々のタイミングで提出すると忘れてしまいそうだったので、開業時にまとめて手続きを終わらせたのはよかったと思っています。
なお、青色申告承認申請書には提出期限があります。
青色申告を検討している人は、開業届だけを先に出して安心せず、青色申告承認申請書の提出も忘れないようにしましょう。
確定申告は会計freeeを使って自分で行った
私は最初から会計freeeを利用し、税理士さんには依頼せずに自分で確定申告を行いました。
周囲には、経理や確定申告を税理士さんへ任せている個人事業主もたくさんいます。
私が聞いた範囲でも、年間3万円ほどで確定申告を依頼している人もいれば、毎月3万円に加えて、決算時に10万円ほどを支払っている人もいました。
当時の会計freeeは、年間2万7,000円ほど。
単純に作業時間だけを比較すれば、年間3万円で税理士さんに任せられるなら、そのほうがコストパフォーマンスは高いようにも感じます。
それでも私が自分で帳簿をつけようと思ったのは、確定申告を終わらせることだけが目的ではなかったからです。
自分の売上と支出を把握することも経営の一部
経理を税理士さんに任せている知人たちから、こんな言葉を聞くことがありました。
「どうしてこんなに税金を支払うことになるのか分からない」
「何がいくら経費に入っているのか把握していない」
もちろん、税理士さんに依頼すること自体が悪いわけではありません。
事業規模が大きくなったり、税務処理が複雑になったりすれば、専門家の力を借りることはとても重要です。
ただ、私は経営企画の仕事をしていたこともあり、売上と支出を把握し、その推移を頭の中に持っておくことも経営の一部だと考えています。
どの商品や仕事から、いくら売上が生まれているのか。
毎月、何にいくら使っているのか。
利益は増えているのか、それとも減っているのか。
この数字が分からなければ、次にどこへお金をかけるか、何をやめるかといった意思決定もできません。
年に一度、確定申告の時期になって初めて収支を把握する状態は、私には合わないと思いました。
自分の事業を理解するための勉強代だと考えれば、会計ソフトの利用料は必要な経費。
一方で、Excelだけで複式簿記の帳簿を作るには、私の簿記知識ではレベルも経験も足りません。
そう考えると、会計freeeは自分で経理を学びながら、青色申告を続けるためにちょうどいい選択でした。
freee
クラウド会計ソフト freee会計
開業届の提出から青色申告まで、私はこれ1本でやってきました。簿記の知識がなくても回せます。
- 銀行・カードと同期して自動で仕訳
- 複式簿記を意識せずに帳簿ができる
- e-Taxまでそのまま進められる
会計ソフトを使っても、最初は簡単ではなかった
会計ソフトを使えば、比較的簡単に帳簿付けができるだろうと思っていました。
しかし実際には、会計ソフトを導入しても、自分でしっかりと理解し、ルールを定めなければならないことがたくさんありました
利用日と決済日の違いに混乱
特に混乱したのが、クレジットカードの利用日と、銀行口座からお金が引き落とされる日の違いです。
私はもともと、お金が実際に動いた日を基準に考える、キャッシュフロー寄りの感覚で帳簿をつけていました。
ところが、クレジットカードで購入した場合は、商品やサービスを利用した日と、口座から代金が引き落とされる日が異なります。
事業用口座と個人口座、複数のクレジットカードを使っていると、
「これは何月に使ったものだっけ?」
「この引き落としは、すでに登録した取引?」
「これは事業利用?それとも個人利用?」
と、途中から分からなくなってしまいました。
会計ソフトが取引候補を表示してくれても、それが何の支出なのかを判断するのは自分です。
ソフトを使えば入力作業はラクになりますが、取引の意味まで自動的に理解してくれるわけではありませんでした。
給与所得と事業所得の両方がある場合の悩み
会社員と個人事業主を両立していたため、給与所得と事業所得の両方を申告する必要がありました。
会社の年末調整ですでに提出している生命保険料控除などの情報は、確定申告でも入力するのか。
源泉徴収票の内容は、どこへ入力するのか。
初めての確定申告では、その都度調べながら進めました。
一度経験すれば翌年からは流れが分かりますが、最初の年は「この処理で本当に合っている?」と何度も不安になったことを覚えています。
家事按分の設定にも悩んだ
自宅で仕事をしている場合、家賃や通信費、電気代など、生活と事業の両方に関係する支出があります。
そのうち、事業で使用した分を合理的な基準で分けるのが家事按分です。
何を経費として計上できるのか。
事業利用の割合をどう考えればいいのか。
初めは判断が難しく、調べながら設定しました。
経費にできそうなものを何でも入れるのではなく、自分で根拠を説明できる割合にすることが大切だと感じています。
レシートや帳票の保管に苦労
領収書、レシート、請求書、クレジットカードの明細など、事業を始めると保管する書類が想像以上に増えます。
会計ソフトへ入力しただけで安心していると、あとから、
「この支出のレシートはどこ?」
「これはもう処理した?」
という状態になりがちです。
私は最初の年、明確な保管ルールを決めないまま進めてしまい、あとから整理するのに苦労しました。
最初に決めておけばよかった「レシート保管」のルール
試行錯誤した結果、現在は次の方法に落ち着いています。
未処理のレシートは、月別のクリアファイルへまとめる。
できるだけ月に一度、会計freeeへ登録する。
処理が終わったレシートは台紙に貼り、2穴ファイルへ綴じる。
忙しいときは3か月分ほどまとめて処理してしまうこともありますが、基本的なルールは変えていません。
最初の年にこの方法を決めてから、約6年間、同じやり方を続けています。
保管方法そのものに、唯一の正解があるわけではありません。
大事なのは、「未処理」と「処理済み」が一目で分かり、あとから必要な書類を探せる状態にすることです。
自分が無理なく続けられるルールを、できるだけ早い段階で決めておくことをおすすめします。
一番大事なのは、事業用の口座を一つに絞ること
私がこれから開業する人へ一番伝えたいのは、事業用に使う銀行口座を一つに絞ることです。
これは、本当に大事です。
個人用と事業用のお金が複数の口座を行き来すると、その入出金が、
- ・ 事業の売上なのか
- ・ 個人のお金を移しただけなのか
- ・ 事業用の支出なのか
- ・ 完全な個人利用なのか
分からなくなってしまいます。
さらに複数のクレジットカードを使うと、利用日と引き落とし日を追う作業も増え、会計処理の難易度が一気に上がります。
少し面倒でも、事業に使う口座とカードを最初に決める。
その口座を会計freeeに連携し、事業のお金の流れをできるだけ集約する。
これだけで、日々の会計処理はかなりラクになります。
開業時に戻れるなら、私はレシートの保管ルールを決めることと、事業用口座を一本化することを、真っ先に行います。
e-Taxは初回設定だけ少し複雑だった
確定申告は、毎年e-Taxで提出しています。
初回は、マイナンバーカードとの連携や利用者情報、パスワードの設定、パソコンの拡張機能など、少し分かりにくい部分がありました。
ただ、初期設定の多くは一度行えば完了します。
最初の設定さえ乗り越えれば、翌年以降は自宅から申告できるため、とても便利でした。
私は会計freeeで帳簿を作成し、e-Taxで電子申告をしているため、青色申告特別控除も最大65万円の要件を満たす形で申告してきた可能性が高いです。
ただし、実際に適用された控除額は申告内容によって異なります。
自分が何万円の控除を受けたか分からない場合は、過去の青色申告決算書や確定申告書を確認してみてください。
青色申告と白色申告、結局どちらがいい?
青色申告と白色申告のどちらが向いているかは、事業の規模や継続予定、帳簿づけにかけられる時間によって変わります。
白色申告は、複式簿記を行わず、まずは簡素な方法で申告したい人にとって選択肢になります。
一方で、
- ・ 今後も継続して事業を行いたい
- ・ 青色申告特別控除などのメリットを活用したい
- ・ 会計ソフトを使って売上と支出を管理したい
- ・ 自分の事業の数字を把握したい
という人には、青色申告を検討する価値があると思います。
白色申告でも記帳や帳票保存は必要です。
それなら、今後も事業を続けるつもりだった私は、最初から青色申告を選び、その方法に慣れておいてよかったと感じています。
ただし、副業による収入が事業所得と雑所得のどちらに該当するか、どこまでを必要経費にできるかなどは、活動の実態によって判断が異なります。
分からない部分を自己判断で処理せず、税務署や税理士などの専門家へ相談することも大切です。
青色申告は大変。でも、数字が分かると事業が見えてくる
青色申告は、決して「会計ソフトを入れれば、あとは全部自動で終わる」というものではありませんでした。
利用日と決済日の違い。
給与所得と事業所得の入力。
家事按分の設定。
レシートや帳票類の保存。
最初の年は、慣れない処理を一つずつ調べる必要があり、思っていた以上に苦労しました。
それでも、自分で帳簿をつけることで、売上と支出がどのように動いているのかを確認できるようになりました。
確定申告のためだけではなく、自分の事業を理解し、次の意思決定につなげるために数字を見る。
それも、事業を経営するということの一部だと思っています。
税理士さんに依頼する場合でも、会計ソフトを使って自分で処理する場合でも、大切なのは、事業のお金の流れを自分でも把握できる状態にしておくことです。
これから副業や個人事業を始める人は、青色申告と白色申告の違いだけでなく、
「自分は、事業のお金をどのように管理していきたいか」
という視点でも、申告方法を考えてみてください。
そして、これから開業するなら、事業用口座の一本化とレシートの保管ルールづくりは、ぜひ最初に済ませておくことをおすすめします。
※本記事は、筆者個人の経験と記事執筆時点の制度をもとにまとめたものです。税制や手続きは変更される場合があります。実際の申告にあたっては、国税庁「青色申告制度」、青色申告承認申請手続、白色申告者の記帳・帳簿等保存制度をご確認いただくか、税務署・税理士等へご相談ください。